アリーの機音カフェ

趣味の機織りの様子や作品、国内外の旅行記やお食事、母の介護のお話など

ラムゼイハント症候群・顔面神経麻痺性兎眼

Allyです。

辛い後遺症はその後も続いてゆき、終わりのない

ものでした。母の口から出てくる言葉の90%は

辛いことを訴える言葉。頭が重くて、眩暈がして

顔がビリビリ痺れて、眼が渇いて。。。

毎日毎日、何度も同じ言葉を、訴えられました。

顔面神経麻痺性兎眼

顔面麻痺により眼が閉じられないため、眼の表面

が常に露出して乾燥し、乾燥感や異物感、痛みを

感じる状態のことです。母は、閉じられない状態

の左目(顔面神経麻痺性兎眼)に軟膏を塗り頻繁

に点眼をして、常に眼帯をしていました。眼帯の

上から、風が少し当たるだけで辛いようでした。

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母の塗り絵NO.5

神経ブロック注射や、顔のリハビリ運動も続けて

はいましたが、顔面麻痺が良くなるような兆候は

まったく表れませんでした。味覚障害により味が

ほぼ判らないといい、食べることにも意欲がなく

なりました。病院へ行く以外は、一歩も外へ出る

ことができず、食べることしか楽しみのない生活

の中、食事すら楽しめないのはとても悲しいこと

です。唯一救いだったのは、フルーツ。

水分を多く含むフルーツだけは、嬉しそうに食べ

てくれました。唾液の分泌障害で、常に口の中が

渇いているからです。

 

私としては、一刻も早く眼が閉じられるようにし

てあげたい。縁があって顔面麻痺専門医の話を聞

くことができました。しかし、結果は。。。

「手術によって直すのは、顔面麻痺発症後一年は

待ちなさい」

予後一年は、神経ブロック注射や顔のリハビリ運

動により、麻痺の回復の可能性が残されているし

自然治癒力による可能性がまだ残っている以上

大きな手術に踏み切るのは、時期尚早とのこと。

回転性の眩暈でふらつく上、片目での生活。。。

毎日続く苦痛の訴え。

また、大きなため息がでました。

 

そんな日々の中で、私が近所の耳鼻科を訪ねた時

のこと。私の前で診察を待っていた、見た目は

30代前半のサラリーマン風の男性が、診察室へ

入って行きました。その耳鼻科医院は、待合室と

診察室の仕切りがなく、先生と患者さんのやり取

りが聴こえてしまうのです。

 

先生「これから紹介状を書くので、今すぐに

   大学病院へ行きなさい」

男性「これから仕事ですし、今日は行けません」

先生「あなた何言ってるの!」

  「早く治療しないと、顔面麻痺になる大変な

   病気です!」

 

男性の顔には、まだ何も変化が起こっていません

でした。耳の水痘から症状が出始めた、ラムゼイ

ハント症候群の初期段階だったのだと推測されま

した。待合室に戻ってきた男性に、話しかけずに

いられませんでした。

 

私の母は同じ病気で、治療が遅れて辛い後遺症に

苦しんでいます。だから、仕事より自分の治療を

優先して下さいね、と。

 

ラムゼイハント症候群とは 

www.ally-hataotocafe.com

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

 

今日の一杯はここまで。

Thank you

Ally